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桜 高志「認知症の母」

 実際に本人の口から聞くととても面白い話なのに、どうしてこんな文章になってしまうんだろう。つまりは口達者な人は文章に向かず、文章の書ける人は喋れないということなのか。面白い(単に滑稽というだけじゃなく、人生の深みという意味でも面白い)題材なのである。
 これでは芝居とそのト書きである。芝居は人間が演じるからよい。小説には文章しかないのだから、その文章で情景を作りださねばならない。この長さならこれだけ何でもかんでも突っ込むのは無理である。この作者は自分の頭にあることをすべて喋ってしまわねば気が済まない。
 取り上げるのはひとつかふたつでいいのだ。ばあちゃんがそのセリフをしゃべっているときのその場の風景、ばあちゃんの表情、声の調子、身ぶり、手ぶり、芝居を見ている人が盲目の人に説明する気持ちになって、事細かに書いてほしい。そうでなければ読者にはなにも伝わらない。
 「さらに信じられないことが」そんなセリフはいらない。信じるか信じないか決めるのは読者であって、作者ではないのだから、作者の判断を差しはさまないでほしい。作者はただ客観的に見たままを書けばよいのである。そのときどんなスタイルで書くか、何を書いて何を書かないかというところに作者の意図はおのずから現れる。
 面白い題材をいっぱい持っているのだから、頑張ってほしい。題材を持つということは書く人間の一番の強みです。
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