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林真理子 吉本ばなな

 林真理子の朝日新聞連載「マイ・ストーリー」が終わった。彼女の文章は初めて読んだ。若いと思っていた彼女ももう60才なのだそうだ。
 自費出版の話である。出版業界の最近の極端な不況ぶり、そこからの裏話を面白く読んでいたら、次はテレビ業界の裏話になった。最初の老女性の話はどこかに消えてしまって、かなり若い未亡人の話になり、最後、主人公の編集者が彼女にのぼせて深みにはまってしまうところがクライマックスになって、それも破綻し、主人公の父親の話がおまけのようにちょっと書かれ、やがて、元同僚の女性が訪ねてくるところで、新しいロマンスを読者に期待させて終わっている。
 ひとつひとつの話はそれなりに面白いのだが、話のつながりがない。それでも読者は喜んだようで、主人公が未亡人を訪ねて行く場面では、「お願いです、太田さんを引き留めてください。あんな女にだまされてはいけません」という投書が山のように来たそうだ。
 なるほど、これはこれで読者の需要に応えたとはいえるのだろう。
 ただマイ・ストーリーはどこかに飛んでしまった。ぼくとしては自分史を自費ででも出版したがるさまざまな人々のありようにいちばん興味があったのだが、おそらく作家も最初はそれを書くつもりだったのだろうが、新聞社が求める読者サービスに適合しなかったのだろう。ありふれた恋愛もののほうが読者は喜ぶのだ。
 プロの作家はそれで飯を食わねばならないのだから、まあやむをえない。

 吉本隆明の娘が連載を始めた。吉本隆明は昔20才の頃、「言語にとって美とは何か」を、どの程度まで読んだか覚えていないが、読んだ記憶はある。詩集も一冊読んだ。詩は気に入った。都会の情景が鮮やかに描かれていると思った。ぼくは昔からどういうわけか自然にはあまり興味がなく、都市風景に強く惹かれるのだ。
 親子といっても別の人間なのだが、親を知っていると子にも関心はいく。でも若すぎるのであまり読む気はしなかった。連載が始まっても、そのタイトルのデザインと挿絵とに感覚が合わなくて、意欲がわかなかった。しかしある日ふと読んでみると、ずいぶん風変わりな文体である。途中から読みはじめたのでなおのことよく分からないのだが、なんだか読まされてしまいそうである。独自の文体というのは人を引き付ける。
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