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謎解き

 執筆中の原稿は、ここまできて結末をどうするかで迷いが出てきて、ここ数日中断している。元原稿では、推理の材料をすべて読者に提供したあと、立ちまわりがあっていきなり真犯人が検挙される。そのあと謎解きが長々と続く。20年前娘に読ませたとき、これを批判された。犯人がわかってしまってからの謎解きでは退屈で読む気がしない、と。今回最初に読み直してなるほどその通りだと思った。そこで立ちまわりの前に、ぎりぎりまで謎解きをやる。推理小説を読みなれた読者なら犯人がわかってしまうくらいまでやっておいて、立ちまわりに入る、という構想で書き直しを始めた。
 いま迷っているのはこの立ちまわりが本当に必要なのかということだ。推理小説の醍醐味は謎解きにある。典型的なのは、容疑者を一堂に会してその場で探偵役が一人一人の無罪を立証していく。こうして残った一人が真犯人になる、というやりかた。謎が解かれていく過程の論理性に、カタルシスがあるわけだ。
 そういう書き方もできる。でもそれでは立ちまわり場面がなくなる。じつはこの場面は作品中唯一のアクション場面、もっとも小説的な部分なので、割愛するに忍びないのだ。
 迷いが出てきたのでひとの作品を参考にしようと思って、てっとり早いところ、「金田一少年の事件簿」を探した。この漫画は全巻そろっており、さまざまなケースを素早く参照できる。ところが一冊もない。どうやら孫が全巻持ち帰ったようだ。
 そこで「Ⅹの悲劇」を探した。じつはぼくの今回作は「Ⅹの悲劇」がヒントになっている。構成に似たところがあるので、クイーンの処理の仕方を見てみようと思ったのだ。ところが今度は「Ⅹ」がない。よく考えると、「Ⅹ」と「Y」とは友達に借りて読んだのだ。半世紀前、それがぼくの本格推理の読み始めだった。ぼくの推理小説歴の始まったのはかなり遅かった。数年後、国名シリーズを読み始めた。そして「Z」と「最後の事件」を読んだのはそのあとである。いま「Z」を見ると85年版である。かなり遅い。
 しかたないので「Z」を読み始めた。読み始めて見ると、内容を完全に忘れている。覚えていたのは、ここから探偵役が若い女性に代わるということだけだ。半世紀前に読んだ「Ⅹ」と「Y」とはかなり記憶が鮮明なのに、30年前に読んだこの本をまったく覚えていない。それだけ印象の薄い作品ということか。
 しかし読んでみると、しっかりした文体である。文学作品の文体として決して引けを取らない。そういうところがぼくが推理小説にはまりだした原因となった。しっかりした文体でありながら、読者の興味を引き付ける、飽きさせない内容になっている。
 読み始めたので、しばらくこれを読むかもしれない。ほかにも読む予定の本が山積みではあるのだが。
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コメント
284:笹本さんへ by 石崎徹 on 2014/07/14 at 23:17:10 (コメント編集)

 いつもありがとう。あまり寄り道しないようにしてなるべく自分の仕事に専念しようと思います。

281: by 笹本敦史 on 2014/07/12 at 18:32:37

解決したように見せて最後にドンデン返しとか、構想するのは楽しいが、書くとなると苦しい。確かに。

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