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天皇問題

 ついに天皇制廃止論が言論界に出始めた。中森明夫、上野千鶴子、赤坂真理である。きょうの朝日で高橋源一郎が紹介している。
 中森明夫は「アナと雪の女王」を引いて、皇太子妃が“ありのままに”生きられないような制度には未来がないと書いた。廃止論とまでは言えないかもしれないが、原稿を依頼した中央公論が理由を明らかにせずに掲載拒否した。嶋中事件の恐怖から立ち直れずにいるのだろう。サンデー毎日に掲載される。
 上野千鶴子は、憲法から天皇条項を取り去りたいとその「選憲論」に書いている。それが民主主義に反しているとともに、皇族にとっても非人間的な制度だからだという。
 赤坂真理はその著書「愛と暴力の戦後とその後」で、皇室典範の女性差別に怒っている。
 これに関連して、原武史が群像連載の「皇后考」で、膨大な資料を駆使して、皇室典範を支配している思想が、たかだか百数十年の浅い歴史しか持っていないことを暴露しているという。
(ここには都議会での、自らの発言を明らかにしようとさえしない卑劣な議員たちのヤジ問題も絡んでいよう)
 三者に共通しているのは、従来の、我々支配される側からの天皇制批判と異なり、天皇制のなかに祭り上げられ「籠の鳥」(上野)にされている彼らの人権の側から、天皇制の不合理を追及しようとしている点だ。
 左翼の側から見れば馬鹿げた議論に見えるかもしれない。しかし彼ら自身の人権をもまた無視する制度であるのは事実だし、そこから取り上げることによってこの問題への関心を拡げようとするのは無益なことではないと考える。
 突破口としての意味は充分にある。このテーマを世論の議題に取り上げさせようとすれば、広範な中間的意見の人たちを巻き込んでいくことが是非とも必要だからだ。
 右翼テロの恐怖は払しょくされたわけではない。この三人の勇気を讃えたい。そして右翼テロを防止するには、三人を孤立させてはならない。意見を同じくしながら口をつぐんでいる言論人は多いはずだ。彼らが口を開いてくれることを期待したい。
 ぼく自身、天皇制には反対であるが、改憲派とたたかって現憲法を守るためには、天皇条項ではとりあえず妥協すべきだと考えてきた。基本的にその立場は変わらない。天皇問題が入ってくると憲法論議がややこしくなってしまうからだ。政治の場でいまこれを議論しても始まらないだろう。
 だが、言論の場ではそうではない。言論が動かねば政治も動かない。憲法がからまってくる微妙な問題であるだけに、まず世論が喚起されねばならない。
 ツイッター上で、皇室への敬愛が足りない、皇太子のことを何だと考えているのかと批判が殺到した堀江貴文は、簡潔に「人間」とだけ答えたそうだ。
 高橋は最後にこれを評して、「いいこというね、ホリエモン」と書いた。ぼくも拍手を送る。
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