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中国とどう向き合うか

 中国の政治が内外ともにずいぶんと悪質なものになってきた。外に向かっては帝国主義をあらわにし、内に向かっては人権無視のファシズムだ。
 ぼくは習近平がどちらの方向に行くのかと注視していた。新中国初めての二世権力者である。分厚い保守層の支持があるので、もし本人がその気なら、思い切った改革もできるのではないかと期待した。だが、いまのところ期待は裏切られた。むしろ胡錦濤時代にはなかったほど急進的に右傾化した。
 朝日新聞によると趙紫陽の息子が(たぶんそうだったと思うが)「彼の今後を注視している。共産党の権力機構の外からの改革を忌み嫌うが、ある程度の改革は共産党自身の手で為そうとしている兆しは見える」という意味のことを言ったそうだ。性急に判断すべきではないかもしれない。
 東アジアの民主化の過程を見るに、開発独裁の結果として起こっている。労働者たちのストライキを弾圧し、中間層の言論を弾圧することで、外資を導入して急速な経済成長を成し遂げた結果、全般的な民度の向上によって、かなり自然な形で社会が民主化された。
 もちろんその過程では大勢が殺されたし、たとい殺されても反逆する勇敢な人たちがいたから、その結果を得ることができたのだろう。
 中国は、まずあまりにも巨大すぎる。民度の差が激しすぎる。中間層といっても全体のなかではまだ一握りだろう。広範な民衆は封建的体制のなかにいて、毛沢東は皇帝だったといまだに思っている。こういう社会の民主化というのは困難な課題だ。
 他国の内政に対して我々は何もできないのかもしれないが、国がけた違いに大きすぎるだけに、その影響は深刻である。中国一国の人口は、西ヨーロッパのすべての国とアフリカ大陸全土を足したものに等しい。面積はアメリカ合衆国とほぼ同じだけしかないのに。

 一方、その対外的強圧姿勢にはどう対処すべきなのか。エガリテ氏のブログがついこのあいだ憂慮していたとおりに、帝国主義丸出しになってきた。結局右翼人士の望むとおり、力対力になってきつつあるように見える。抑止力と彼らはさかんに言い、現実にその方向に政治を進めている。だが、これはいかにも危険な道である。
 フィリピンはすでにアメリカの保護を求めた。ベトナムはアメリカとの過去があるので迷っているが、アセアン全体として米軍の存在によるパワーバランスに期待しているのが現実だ。
 外交が死に絶えている。本来この地域で役割を果たすべき日本の外交努力がどこにもない。努力してなお解決できないのなら、彼らの言い分を認めてもいい。だが、努力はなされていない。
 そして非常に奇妙なことに、安倍政権はこの期に及んで北朝鮮と交渉しようとしている。いかにもちぐはぐな話である。いま真剣に交渉せねばならないのは中国と韓国であろう。この二国を放棄したまま北朝鮮と話し合いを始める意図が理解できない。順序が違う。

 じつを言うとぼくは安倍にも少し期待していた。というのはレーガンの件があったからだ。この売れない老俳優、俳優組合の活動家としてレッド・パージに仲間を売りとばした男は、ひょんなことから大統領になったのちも、ソ連を悪の帝国と呼んでいた。それが突然レイキャビクでゴルバチョフと会談し、核軍縮へと踏み出す。もちろんその背景には西ヨーロッパで空前の規模に盛り上がった反核平和運動があったし、またゴルバチョフによる改革があった。
 ただ、ある勢力から支持されている権力者こそが、かえって、その勢力に不人気なことをあえてやってのけることもできるというパラドックスがある。というのは反対勢力がいないわけだから。レーガンがその好例に思えたのだ。
 だから安倍もその気になれば中国、韓国と決定的な和解に踏みだすこともできるだろう、とぼくは期待した。つまり習近平に対して持ったと同じ期待を持ったわけだ。だが、習近平も安倍晋三もレーガンではなかった。所詮世間知らずのお坊ちゃんだ。
 北との交渉を始めたのが唯一ぼくの期待に応えた例かもしれない。左翼がやれば右翼が猛反対することを右翼がやったので右翼は黙っている。
 しかしあまりにも時期が悪い。それはいまやることではない。順序が違う。いまは中国、韓国との問題解決に全力を尽すべきときなのだ。韓国の頭越しに北と話し合うのは間違っている。
 もちろん水面下での関係というのは、いつでもどの国に対しても持つべきだろう。こういう秘密外交はぼくは認めてもいいと思っている。ただし、それはある時点で全面的に公開し、国民と議会の検証にさらさねばならない。その保障もなく、秘密の範囲も無限定な秘密保護法には反対する。ただ外交には一定の期間を限った秘密は必要だろう。
 いま北とやるとしたらそれが限度である。公然たる交渉を始める時期ではない。

 中国問題から話がそれたが、その問題についていま言い得ることは、抑止力をうんぬんする前に外交努力をせよということだけだ。
 事態はどんどん動いていく。手遅れになるのを恐れる。

 付記するが、日本共産党に東アジアの緊張緩和のための何らかの外交的役割を期待しても無理だろう。不破氏はかつて野党外交を誇っていたが、そんなものありはしないのだ。日本国民と日本政治に対して影響力を持っていない集団が外国の権力に対して影響力を持つことなどあり得ない。
 ぼくが日本共産党に期待するのは、日本の国内で、平和のための世論を作り上げていく、そのために広範な人々との連携を図っていく、そういう活動に限定されざるを得ない。
 野党外交を展開したいと思ったら、国内で支持を増やすのが先だろう。
 中国という国への見方も、そろそろ改めるときなのでは?
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