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プラグマティズム

 古本屋さんがプラグマティズムについて書きかけていたので期待していたのだが、途中やめになってしまった。
 日本型プラグマティズムは意外に左翼と相性がいいのだそうだ。ぼくは上田耕一郎も読んでいないので、日本型プラグマティズムがどういうものであるかも知らない。ぜひ続きが読みたい。
 文学の徒はプラグマティズムを嫌って実存主義を好むのだそうだ。実存主義についてはそのとおりだが、プラグマティズムについてはそうでもない。
 ぼくがキンピーサイトを読まないのは、ひとつにはその言葉遣いが肌に合わないからだ。それからきれぎれの膨大なコメント、時間の空費としか思えない。
 ウィリアム・ジェームズの文庫本はたしか昔買ったと思うので、探せばあるはずだ。でも読まなかった。
 それでも、プラグマティズムの傾向の見える作家たちは愛読書だ。ホイットマンのあの長たらしい詩を集めた「草の葉」だったかな、かなり気に入って読んだ。細かな記憶はもうないが、印象は残っている。
 レイモンド・チャンドラーは「ロング・グッドバイ」と「かわいい女」(だったかな。チエホフの短編と同名だが、たぶんあっている)だけしか読んでいないが、その文体には多少影響を受けている。
 ヘミングウェイは、代表作はほとんど読んだ。なかでも「老人と海」と「フランシス・マコーマーのショート・ハッピー・ライフ」は、ぼくが一番苦しかった時期に救ってくれた。(人を救えるような小説がひとつでも書けたら作家冥利に尽きるだろう)。
 そしてプラグマティズムは実は実存主義と相性がいいのだ。
 カミュの「異邦人」の文体がチャンドラーの影響であることはよく知られている。
 カミュはそのまだ少年時代ともいえる時期の日記に、「大事なことには自分を貫け。どうでもいいことは世間に従え」と書いている。
 既存の哲学を認めないという点において、プラグマティズムと実存主義には共通性がある。しかし日常生活を円滑に送り、つまらないところで煩わされないためには、それなりにとりあえずの生活の指針がいる。そしてそういうどうでもいいことはできるだけ単純にやっていけるように心掛けよということだ。
 言うは簡単、行うは難しで、下手をすれば世間に流されかねないが、こういう考え方はぼくの生活にも文学にも影響を与えている。
 話は変わるが、鄧小平の「白猫でも黒猫でもネズミをとる猫がいい猫」主義はまさにプラグマティズムだろう。それには明らかに功罪がともにあった。
 どんな主義でもそこから学ぶべきことはある。
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