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資本論 4

 資本論読書はやっと第二編に入ったが、ここからぼくは大月版を捨てて新日本新書に移った。というのは手持ちの新日本第二分冊はここから始まっていて、活字がやや大きく、紙の黄ばみ具合もましだからである。(老眼と闘いながら読んでいるのだ。若い諸君、読書は若いうちにやっておきたまえ)。
 ところが読みはじめた途端に障害にぶつかった。前にも書いたが、「存在」をすべて「実存」と翻訳しているのだ。箇所によっては「実存」がぞろぞろ登場する。だが、「実存」はある特殊な意味にすでに定着している訳語であり、日本語である。この漢字二文字を目の前にすれば、その二文字の背負う背景がいやおうなくそこに現れてしまう。それゆえその周辺の文章がすべて意味不明になってしまう。
 新日本新書はすでにすべて絶版だそうだが(古本屋通信)、理由がいろいろあったとしても、この誤訳だけでも絶版に値する。
 この版の翻訳は、50名以上の学者が分担し、かつ総合して訳語を統一したそうだが、これが50名の統一意志なのか。
 すでに特定の意味に定着してしまっている日本語を、勝手に単なる「存在」の意味に変えてしまう、そのことに50名が賛同したとすれば、そこには陰湿な悪意以外考えられない。
 ぼくは本というものは感動しながら読みたいものだが、この誤訳のせいで感動できない。
 以前読んだときに最も気に入った語句「ここがロドスだ。ここで跳べ」にようやく再会したが、最も感動的な場面で感動がうすれてしまった。
 違う本を買ってくればよさそうなものだが、貧乏人なのでそうもいかないのだ。
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