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一人称小説

 62枚ほどの自作をなんとか50枚につづめられないか試そうとして、のっけからつまずいた。意外なほど下手な文章で、読み進めることができない。
 それでも、誉めてくれた人もいるのだと思って、読み進めようとするのだが、あれは全部お世辞だったのだ、みんな腹のなかで笑っていたのだ、という気がしてきて、かなり落ち込んだ。全部破り捨てようかと思った。
 そのうちだんだん落ち着いてきて、いいさ、過去の自作の下手さがわかるということは、まだ進歩しているということなんだ、と思いなおした。どうだか知らないが、気は持ちようだ。落ち込んでしまっては何もできない。
 ともかく試してみることにした。下手な作品なら、削ればよくなるかもしれない。それにしても冗長な文章だなあ、とても読めやしない、と思いつつ、ひらめいた。三人称のこの作品を一人称に変えてみたらどうだろう。気分が変わるのじゃないか。
 ものは試しだ。とりあえず、地の文での主人公の名前をひとつずつ削除しては、<僕>に替えていった。随分ある。1ページに何カ所もある。面倒なので読まずに機械的に削除、貼り付けを繰り返した。そうしているうちにヒロインの名前も気にいらなくなって、これも違う名前に替えた。
 一通り済ませて、冒頭から読んでいく。三人称から一人称に変わったので、叙述のつじつまが合わなくなり、書き換えていくことになる。新作を書くような新鮮さがあって、抵抗がなくなった。そのついでに、不要と思われる個所をバッサリ削っていく。12枚削らねばならないのだから、遠慮なく削る。
 三人称であっても、ほぼ主人公の視点で書いているのだが、若いころ書いた作品だから、ところどころ視点が揺らぎ、他の人物の視点が混じっている。そういうところは前から気になっていたところだから、躊躇なく削る。
 ところが、だんだんそれだけでは済まなくなってきた。一人称では成立しない叙述部分がぞろぞろ出てくる。説明的部分なのだが、三人称なら成立しても、一人称だと、この人物はこの場面でこんなことを考えるだろうかとか、この人物はなぜこんなことを知っているのかとか、不自然なところがいっぱい出てくる。さりとて、それは必要な説明なので、省けない。この時点で、行き詰まったような気がした。三人称と一人称とがこんなに違うとは思っていなかった。HeをIに替えれば済むと簡単に考えていたが、そうはいかなかった。思いがけない新たな発見だった。小説というものの秘密のひとつに偶然遭遇したような気がした。
 で、かなり困難な作業になった。成功するかどうかわからない。でも、やる気が出た。試す価値はある。
 というわけで継続中である。
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