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「氏(うじ)」と「氏(し)」

 コメントにいただいた氏(うじ)と氏(し)との違いという意味が今朝起きがけにやっとひらめいた。余談だが、ぼくは朝の目覚めるか目覚めないかのゆめうつつのときにアイディアがひらめくことが多い。今回も突然やってきた。思えばうかつなことだった。
 ファミリーネームとしての「氏」と、敬称としての「氏」の違いだ。
「姓」「氏」「苗字」「家」というのは、その言葉の発祥の経過や歴史的変遷は別にして、現代ではすべてファミリーネームを意味する言葉として使われている。ところがこのなかで、「氏」だけが敬称としても流用されている。
 Aさん、Bさんと呼ぶようにして、A氏、B氏と使う。A姓、A苗字と呼ぶことはない。A家という使い方はあるが、これは個人を呼ぶのではなく、ファミリーを意味する。
 A氏、B氏は、Aどの、Aさま、Aさん、Aちゃん、Aくんと同じ使い方をする。ただし、そこにも使い分けがあって、「氏」はふつう、会話では使わない。また二人称としては使わない。どこで使うかというと、新聞、雑誌、書物、つまり紙の上、もしくはテレビニュースなど、要するに三人称として使う。
「どの」はほとんど使わない。「さま」「さん」「ちゃん」「くん」は相手によって使い分ける。序列がある。
 ミスターの翻訳として「氏」が使われたが、翻訳でも三人称のときしか使われていない。ミスターは相手に呼びかけるときにも使うが、翻訳では、そのときには「さん」になる。
 日本の時代劇では、「うじ」が相手を呼ぶとき(二人称)で使われるのを見る(西郷うじ、坂本うじ)が、(フィクションなのかもしれないが)実際に使われたのかも知れない。幕末に近いころ、さむらい間で、身分の上下のない同輩を呼ぶときに使ったのではないか。根拠はないが、あまり古くから使われていたようには思えない。明治の翻訳者が、これを流用したのだろう。
 ミスターの翻訳としての「氏」が、女性にも使われることの違和感がまずあった。欧米では今どうなっているのだろうか。ミセス、ミスの使い分けは否定されて、ミズと呼ばれているとか過去に聞いたことがあった。ミスターはすでに女性にも使われているのだろうか。
 それとの関連で、(翻訳としてではなく)日本言語史のなかでの「氏」が気になったのである。「氏」は女性には使われなかったという思い込みがあった。だが歴史的経過からいうとそれは誤りで、女性に使われなかったのは苗字で、氏はむしろ女性にこそ使われたのである。この「苗字」もまた歴史的変遷を経ており、その言葉の発生は中世だろうと思うのだが、江戸時代にはもっと一般的にファミリーネームとして使われたのではないかというイメージがある。(でも、よく知らない。江戸時代、庶民は苗字を許されなかったわけだし、でも隠れ苗字があったという話もあるし、江戸時代のことはまったく知らないのだ)
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