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「執権」補足と「樹宴」について

「執権」を買い求めたのは、たんめん老人のブログが紹介しているのを読んで面白そうだと思ったからで、期待にかなった。本の内容についてはたんめん老人のブログがかなり詳しく紹介しているので、それを読んでいただきたい。
 義時については今回初めて彼の存在の面白さに出会った。終始時政の陰にいて「何もしない」ことが自然とその存在感を高めていき、最後に時政を排して決然と立ち、承久の乱に立ち向かう。細川氏による面白い解釈だ。
 時宗については、少しイメージが変わった。もっとも、前に読んだ本の内容は記憶が薄れている。細川氏は時宗の暴力的な面を強調する。
 7代将軍惟康親王が、じつは臣籍降下して源氏となっており、正二位右大将に任官している、親王宣下は京都に帰ってからで、源氏から親王になった珍しい例だというのは今回初めて知った。
 当時の日本全体の力関係の在り方、鎌倉幕府というものの性格についてかなり具体的なイメージを持つことができる。
 この本で面白かったのは、細川氏が、「基本知識だが」と断って、とりわけ律令制度下における位階と官職についてわかりやすく説明していることだ。ぼくにとってはほとんど専門といってよい分野で、中学生の時から常識だったことばかりなのだが、なるほど今の人向けに書こうとしたらここまで親切に書かねばならないのだなということが分かって面白かった。要領よくわかりやすく説明している。知っていることばかりだが、別に邪魔にはならない。かえってなんだか微笑ましい。
 何も知らない人でも楽しく読んで知識のつく本である。
 おりしも来たばかりの「樹宴」18号を開くと、守屋陀舟が鎌倉初期の半農半武士階級の日常生活を豊富な時代考証のもとに描き出している。「執権」を読んだばかりだったので、タイムリーだった。
 守屋作品だから、例によって日常だけでは終わらない、徐々に怪奇と幻想の世界に入っていくのだが、時代考証に基づく日常生活の描写がしっかりしているので、作品が生きてくる。ただし、締め切りに追われて最後まで書けなかったらしく、そこが残念。
 ちなみに、今回の「樹宴」のうち、大丘忍作品は、老人医療に関するかなり深刻な問題提起。現役の医師からの提起である。
 木沼作品は、著者の若いころの秀作、大都会の片隅に生きる貧しく孤独な青春の息遣いを感じさせる作品。
 石崎は「異邦人論」である。
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コメント
144:異邦人 by 石崎 徹 on 2020/02/28 at 10:16:49 (コメント編集)

 ぜひ、批判をいただきたい。4月の合評会のときにでも、よろしくお願いします。

142: by 瀬崎峰永 on 2020/02/27 at 22:28:53

「樹宴」届きました。有り難うございます。

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