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橋下徹「慰安婦発言」について

 言葉は文脈のなかで見なければならない。それはそのとおりだ。メディアに揚げ足取りが目立つのも事実だ。ぼくは橋下発言の詳細を知っているわけではない。だから知らないことまで論評はできない。
 ここでは「従軍慰安婦は必要だった」という文章に限って若干感じたことを述べる。
 単語もまた文脈のなかでしか意味を持ちえない。この文章の主語は何なんだろう。明らかに「従軍慰安婦」ではありえない。「軍」である。「軍が従軍慰安婦を必要とした」と言い直せば正確な文章になるだろう。主語を省略するのが日本語独特の表現法だから、日本語としては間違っていないが、読む側としては主語を考えながら読まねば理解を間違える。発言する側としては、誤解も生むが、意図的に主語をごまかすのに便利な文法でもある。また往々にして発言者自身が、自分の発言にごまかされてしまう。
 「従軍慰安婦」は誰にとっても必要なのではない。ただ「軍」にとってのみ必要なのである。それを「誰にとっても必要なのだ」とメディアが誤解、曲解したのか、橋下君が意図的にそう思わせたのか、それとも橋下君自身誤解しているのか、それはぼくのこの文章にとっては埒外のことである。
 そもそも「軍」が他国に存在すること自体犯罪なのだから、その「軍」が必要とすることはすべて犯罪なのである。
 橋下発言には以下のような意味も含まれているのであろうか。
 「日本軍は多くの韓国女性を強姦殺害した。慰安婦は殺されないだけましだった。慰安婦の存在はその他の多くの韓国女性の命を救った。したがって慰安婦は韓国女性にとっても必要だった」
 ここでは主語が「軍」から「韓国女性」に切り替わる。まるで「軍」が「韓国女性」に善政を施したがごとくである。
 だが、もし以上の意味を含んでの発言だとしたら、それこそ泥棒の論理というものだろう。泥棒がいなければ、強盗殺人が増える。泥棒の存在は強盗殺人を減らすのに貢献している。したがって泥棒を大いに賛美、推奨し、これに勲章を授けて、靖国に祭るくらいはせねばならない。
 「軍」が他国にいること自体が犯罪なのだから、「軍」が他国にいれば必ず罪を犯す。これはトルストイの「戦争と平和」がとっくの昔に書いたことである。「軍」は他国にいてはならない。
 日本だけが罪を犯したわけじゃない、そんな子供っぽい言い訳はやめようではないか。誰がやっても悪いことは悪い。素直に謝れば済むものをいつまでもめ続けるのか。
 以上、物書きの端くれとして気になった点だけを述べた。ぼくの読書が翻訳ものに偏ってきたせいで、ぼくの文章には主語が多すぎ、いつも気になっている。主語を省略するのが美しい日本語である。だが、頭の中からも省略してしまってはならない。
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