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内田 樹「壊れゆく日本という国」

 5月8日付の朝日新聞で内田樹が興味深い指摘をしている。現在は世界的な国民国家の解体期に入っているというのである。同様の指摘は同紙5月14日付で、中島岳志も行っている。
 どういうことかというと、いまや企業が国籍を失い、建設費、賃金、税金すべてにおいて安いところを探して、世界中をうろついている。もはや企業は国民に何の恩恵も与えない。にもかかわらず政府は企業を支援する。その政府を支えているのは国民である。重税、低福祉、低賃金、失業という犠牲を払って。
 このからくりを国民に悟らせないために、ナショナリズムを煽る。北朝鮮、韓国、中国を仮想敵視することで、国民国家がもはや存在しないことを隠蔽しようとしている。日本企業というものはもはや存在せず、日本企業を名乗る企業が儲けても日本人にはもはや何の恩恵もないのに、ナショナリズムを煽ることで、日本企業という幻想を信じこませようとしているというのである。
 以上、ぼくの下手くそな要約だけでは、「なんだ当たり前のことを言ってるだけじゃないか」、特にマルクス主義者には、「企業も政府ももともと国民のためにあるんじゃない」、と一蹴されてしまいそうだが、紙面の3分の1を使った内田論考本文にぜひ目を通してほしい。
 そこで展開されているのは、国家と資本主義の歴史を踏まえた、「現在」において国家とは何か、資本主義とは何かという分析である。
 マルクス主義者の国家論、資本主義論はあまりにもおおざっぱすぎるのだ。国家も資本主義も歴史を刻んでいるのに、「根本において変わらない」の一言で済ませてしまう。現実を丁寧に見ようとしない。だから現在における説得力を失ってしまうのである。
 日本共産党綱領に党の歴史など書いても無意味である。国民が知りたいのは、「現在」世界と日本がどうなっているのかについての、国家と資本主義の歴史的変遷を踏まえた上での具体的で、最新で、説得力のある分析だ。内田文をそのまま綱領の書き出しに持ってきてもよい。
 その上に党として必要なのは、どこに、これと闘うための方法と主体を見出すことができるのかという提起であろう。
 現状分析が雑では、見当違いの方向しか見ることができない。
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