FC2ブログ

プロフィール

まがねとおる

Author:まがねとおる
FC2ブログへようこそ!

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

FC2カウンター

カテゴリ

リンク

RSS

谷本 論「社会主義リアリズムとは何だったのか」18/06/20

 この論述が手塚英孝賞をとったことは、ぼくには多少衝撃だった。手塚英孝についてもその名を冠した賞についても何も知らないが、たぶん民主文学会がこの論述を公認したということだろうと思ったからである。
 最初にこの論述が出たときも驚いたのだが、ひとつの論として載ったということなのだろうと思った。だが、今回、それはひとつの論から公けの論になったような気がする。
 周囲の反応を知ろうとして力が抜けたのだが、若い人は「そもそも社会主義リアリズムって何?」という感じで、その言葉自体が初耳なのだ。周辺では古い人が引退してしまって、残っているのは一人だけなのだが、その人も理論問題には最初から興味がない。
 そういうことだったのか――そんなものにこだわっていたのはほんの一部の人間だったのか。
 ぼくにしても、その言葉の意味について特に考えてみたことはない。70年ころの共産党関係で文学に関心のある人たちのあいだで、なんとなく交わされた言葉で、ぼくはむしろ無視していた。ぼくは政治的には共産党に関心を持っていたが、文学としては、彼らの論には興味を持てなかった。ぼくは全然違うところで小説を書いていた。
 民主文学に参加したのも、別にその会の文学論に賛同したからではない。たまたまその会が身近にあったからだ。そしてむしろ、民主文学的なものに反発するような形で書いてきた。
 反発したということは、無視できなかったということなのだろう。だから、「社会主義リアリズム」は、なんとなく気になるイズムだったのだ。
 今回、谷本論はこれを「単にスターリンの独裁のための手段であり、およそ論とも呼べない論である」と切って捨てた。見事だった。衝撃が走るだろうとぼくは思った。
 だが、どこにも衝撃はない。それどころか、あっさり公認されてしまった。すでにそこまで人々の意識が来ていたということなのか。というか、最初からそんなものをありがたがっていたのはほんの一部の人たちで、他の人々は最初から無関心だったということなのかもしれない。
関連記事
トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント
19:コメントお礼 by 石崎徹 on 2018/12/08 at 13:55:18 (コメント編集)

 コメントいただき、恐れ入ります。非公開の指定がなかったので、公開させていただきましたが、よろしかったでしょうか。
 日ごろ、大兄の読書量に圧倒されて、自分への戒めとしております。

18:お礼とお詫び by たんめん老人 on 2018/12/08 at 00:03:59 (コメント編集)

拙文に目を通していただいただけでなく、貴兄が社会主義リアリズムについて書いた文章を再掲していただき、ありがとうございました。おかげで貴兄の考えがよくわかりました。実は、最初に掲載されたときにすでに読んでいたのを、全く忘れていたことに気づきました。たしかに何度も社会主義リアリズムについて言及されていたのですね。岡本太郎ではありませんが、どうも経験したことを片っ端から忘れているようです。社会主義リアリズムをめぐり、貴兄が書かれていることにあまり異論はありません。ただ、もう少し自分の意見に補足したいところもありますので、それは自分のブログに書いていくことにします。とりあえず、お礼と、自分の発言の不用意な部分についてのお詫びまで。

▼このエントリーにコメントを残す