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フィリップ・マーロウ

 もともと物覚えが悪いが、最近は人の名前が絶望的なほどに出てこない。
 レイモンド・チャンドラーの探偵の名前は何だったか、すぐ浮かぶはずの名前が影すら浮かばない。まいったなあ、と思っていたら、マルローという名前がどこからかやってきた。そうだ、アンドレ・マルローだと思って、あれれ? それは人間の条件じゃないか、でもそんな名前だったような気もする。すると突然フィリップという名前がやってきた。そうだ、フィリップ・マーロウだ、やっと、思い出した。
 そのあと、マルロー、マーロウとつぶやいてみて、なんだ、これは同じ苗字じゃないか、同じ苗字の英語読みとフランス語読みだと初めて気づいた。チャンドラーの主人公がアンドレ・マルロ-と同じ苗字だなんて今まで考えたこともなかった。
 ことのきっかけは村上春樹だった。春樹が最近しきりにチャンドラーを翻訳し、その広告が新聞の下のほうに載る。いやでも目に付くらしく、ある人が、「チャンドラーってどんな人?」ときいてきた。「ハードボイルドの作家だよ。タフでなければ生きていけない、やさしくなければ生きている資格がない。その乾いた文体に影響を受けてカミュが書いたのが異邦人じゃないか。春樹も明らかに影響を受けている。ぼくは可愛い女と長いお別れを読んだが、筋書きは忘れた」と答えたあと探偵の名前を言おうとしたら出てこなかったというわけだ。
 じつは前段の話があって、スーパーでバーボンを探した。春樹や東野圭吾の主人公がよくバーボンを飲む。それはまたハードボイルドの探偵が引き出しに忍ばせているウィスキーでもある。前からそれが気になっていた。ところがなかなか見つからない。ぼくはバーボンをニッカやサントリーのようなメーカー名だと勘違いしていた。スーパーの張り紙に書いてあるのはメーカー名なので、バーボンはない。バーボンはスコッチのような産地名なのだ。ケンタッキーで醸造されるウィスキーで、メーカーは数社ある。
 そのなかでジム・ビームがいちばん安かったので、それを買ってきた。口に含むと、なんとも臭い。醸造所が火事にあって、樽が焦げた。その焦げ味がウィスキーに移った。その風味を売りにしているのがジム・ビームなんだそうだ。
 というのは余談で、バーボンの解説を読んでいたら、バーボンとはブルボン、ブルボン王朝なのだ。アメリカの独立戦争のとき、フランス軍が援助に海を越えてやってきた。それに感謝して、ジェファーソンがケンタッキーの郡のひとつをブルボン郡=バーボン郡と名付けた。その郡がバーボンの発祥地である。
 聞けばなるほどなのだが、外国名をカタカナでしか受け取ろうとしていないので聞くまで気づかない。マルローとマーロウに気づいたのが、たまたまブルボンとバーボンを知って間なしだったので、(それがまたたまたまどちらもハードボイルド関係で)、ちょっとおもしろかった。(そんなこと当たり前でしょ、という人にはまったく面白くない話でした)。
 ちょっと追加。
「R」をアメリカ人が「―」と発音し、フランス人が「ル」と発音するというのは、カタカナで書いてみればということなので、実際に耳にすると、我々の理解する「―」や「ル」とはまるでちがう。カタカナでは書けない音だから、まあ似通った音で間に合わせるわけだ。(もっとも、ぼくは耳が悪いのでほとんど何も聴きとれはしないのだが)
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4:バーグマン by 笹本敦史 on 2018/03/10 at 09:13:09

読んでいて思い出したのは、女優イングリッド・バーグマンと映画監督イングマール・ベルイマンの姓が実は同じで英語読みかスウェーデン読みかの違いだということです。ファーストネームも女名と男名の違いのような気がしますが、こっちは未確認です。

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