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木曽ひかる「JK」(「民主文学」17年11月号)

 驚いた。この人が新人賞をとった時それほどうまいと思った記憶はないのだが、今回はほんとうにうまい。一気に読まされた。
 もちろん男のサガで、週刊誌的興味に引きずられたという面もあったかもしれないが。
 しかし、読ませたのはそれだけではないだろう。まず、文章が自然だ。新人賞を取ったことで肩がほぐれたのか、しゃちこばったところがない。だから読みやすい。
 オリジナリティは、じつはあるとは言えないのだ。どれもこれもどこかで聞いたような話ばかりだ。週刊誌で読んだような、とも言えるかもしれない。
 そういう話をつなぎ合わせたような内容ではある。
 でもそこに嫌みがない。わざとらしさがない。文章も、筋の運びも、人物の描き方も、その絡ませ方、人の動き、それぞれのセリフ、どれをとっても、必要な場所に、必要なものが、過不足なくぴたりと収まっているという感じ。
 うまいとしか言いようがないのである。
 聞いたような話と言って批判することは簡単だが、じゃあ、おまえは聞いたような話を並べて小説を一つ書けるか、と言われると、ことはそんなに簡単ではない。この人はそういう話をちゃんと消化したうえで書いている。誰でも書けるわけではない。
 それにオリジナリティがまったくないわけではない。大まかな話の成り立ちは週刊誌的だが、細かいところに作家の人間を見る週刊誌的ではない複眼的なところが垣間見えて、そういうところが好もしい。
 騙されたと思って一度読んでみてください。損はしませんから。
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