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カズオ・イシグロと記憶

 カズオ・イシグロの名はエストリルのクリスマスローズで以前から目にしていたが、読んだことはなかった。サマトラケのニケの著者が、全作品を読んだのはカズオ・イシグロだけと書いている。この人の読書スピードの速さにはいつも驚いているが、守備範囲の広さもなかなかだ。エストリルもニケも、もう一人たんたん老人も、その読書量の多さに目を見張ってしまう。たいへん刺激になるのだが、真似はできない。
 ニケさんは画家で国の内外いたるところを旅して歩いている。先日はわが福山に来て、鞆の浦をブログ上で写真付きで紹介してくれた。福山は観光資源に乏しくていつも悔しい思いをしているので、ニケさんが鞆の価値を認めてくれてうれしい。鞆と尾道はぜひ見に来てほしい。
 という方向に話が滑ったが、そもそもカズオ・イシグロについて書くことがあるわけでもない(読んでないので)。
 ただ、彼原作の映画を10年ほど前に見たという覚えがあって、どれがそうだったのだろうと調べてみたら、「上海の伯爵夫人」だった。ロシア革命を逃れて上海に来た伯爵夫人が、家族を養うために売春しているというつらい話だった。日本人憲兵だとかの役で、真田広之が印象に残った。
 すでに戦前のあの時点で国際都市だった上海、というふうに考えると、なにがしか感慨がある。
 ところで、福岡伸一が朝日新聞でカズオ・イシグロについて書いている。この生物学者の守備範囲も驚くべきで、ほとんどのイシグロ作品を読んでいるらしく、それぞれ寸評を述べている。本人と対談したこともあるようだ。生物は動的平衡であるという持論を福岡が述べると、イシグロはわが意を得たりと、生命とは記憶なのだと言ったとかいう話である。彼の最新作がニューヨークで酷評されたが、福岡によると、これも人類の記憶をめぐる新しい挑戦なのだとか。
 記憶というキーワードがちょっとつらさをともなってぼくの脳をかすった。
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