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2014年05月のエントリー一覧

  • 科学的社会主義(植田さんのコメント247に)

     ロバート・オーエン、サン・シモン、フーリエを読んでいないので、空想的社会主義とはどのようなものか直接には知らないわけだが、ドストエフスキーが若いときハマったのがフーリエ主義で、のちにはそれを社会主義一般として扱い、批判するようになるのだけれど、ドストの小説から感じられるフーリエ主義というのは、まさに空想的と呼ぶにふさわしいものに思える。それはつまり頭で考え出した理想社会である。 そんなものは人に...

  • 宗教と科学(植田さんに)

     植田さんのコメントについて(エホバの王国コメント参照)。 おっしゃりたいこと、だいたいわかります。 私見を少し書きます。 科学的社会主義の呼称は、もともと空想的社会主義に対するものだった。自分勝手に理想社会像を描いてみても、実現性がない。社会の成り立ち、その変化の歴史を科学的に研究する中で、どこに社会の矛盾があり、どこに改革の可能性があり、またどこに、その主体を見出すことができるかを明らかにする...

  • 朝日文芸時評

     先月だったか、朝日の今年の文芸時評担当者、片山杜秀を悪しざまに書いたが、今月の時評はよかった。ひょっとしたら先月の評は誤読したかもしれない。 きょうの時評で、片山氏は横山悠太と奥泉光の作品を紹介する中で、猫からこころにいたる漱石を震災後のいまに引き寄せている。 そのあと、浅田彰が震災について「起こるべきことが起きたにすぎない。それに衝撃を受けたと書く人は、よほどのバカか偽善者だ」と発言したことに...

  • 書くということ

     片山峰子の本を読まねばならないのだが、まだ読めていない。片山さんが電話をくれたとき嘆いた言葉が、きょう痛切に胸に突き刺さった。片山さんは家族のことばかり書いている。それで姉が怒って、「私のことは書かないで」と言ったそうだ。だから「岡山文芸」でだけ書いて、広範な人目につくような文学賞応募は控えたと。 ぼくは笑い話のような気持で聞いていたが、そうはいかない事態が起こった。「雨の日の雑感」に妻を登場さ...

  • エホバの王国

     昼間家にいるとセールスマンがよく来る。エホバの王国も人を替えては来る。必ず二人連れだ。先日中年の女性と一緒に来た若い女性が一生懸命しゃべるので、しゃべりたいだけしゃべらせた。パンフレットと聖書をひもときこんこんと説く。もちろんその程度のキリスト教知識はこちらにも十分あるのだが、熱心なので遮らずに聞いてやった。 質問はないかというので、前から疑問だった点を問いただした。「あなたがたの宗派はキリスト...

  • 拍手

     去年の9月の記事にまた拍手があった。そんな古い記事を読んでくださるのはどんな方なんだろう。たいへんうれしい。お礼申し上げます。...

  • 耕三寺

     先日、瀬戸田耕三寺に行った。じつは少し前、平山郁夫美術館に行ったのだが、そのときは耕三寺に寄らずに帰ってきた。耕三寺は子供のときに行ったきりなので、寄ればよかったなと後悔して結局再度行った。 前回は迷わずまっすぐ着いたのに、今回何故か迷って、尾道道に入ってしまった。というのは、高速を一回降りて尾道バイパスに入らねばならないというのが頭にあって、尾道道がそれだと勘違いしたのだ。だが、これは島根県に...

  • 執筆経過報告

     やっと第4章に入った。いま、約60枚。1章、2章合わせて40枚は何ヶ所か不足部分の追加と、若干の文章手直しで比較的簡単に終わった。手こずったのが3章で、ここは作品全体の構成上たいへんまずい箇所が多く、ほぼ全体的に書きなおした。そのあと読み直したら、ひどい出来栄えだ。初稿のほうが文章の流れがよかったので、それを再度活かして、もう一度全面的に書きなおした。 パソコンで書いて一番まずいのは、手直しするつど...

  • カミュ

     たしかカミュの「ペスト」だったと思うが、こんな話があった。 作家ではない普通の勤め人かなんかが小説を書きたいと思って書いている。何年も書いているのだが、数行から先へ進まない。その数行をああでもない、こうでもないと毎日書き直しているのだ。 カミュはこういう人物を深い共感をもって書いている。カミュ自身にもそういう経験があるのだろう。 ぼくもいまそういう状態にある。ようやく少しやる気になってきて、書い...

  • 「寒風に抗して」再論

    「まがね文学会」ブログのスタイルが変わった。実はぼくのブログの以前のスタイルが読みにくかったので娘に変えてもらったところ、「まがね」と同じスタイルにしてしまい、紛らわしかった。本当はぼくの方が変えねばならなかったのだが、「まがね」の方で変えてくれた。 それで新しいスタイルを試すのに、あちこちしてみた。基本的に以前と変わらない。カテゴリーに民主文学評がある。これも以前と一緒だが、そこを見ているうちに...

  • 原発所員、命令違反問題

     11年3月15日朝、1F所員の9割650人が吉田所長の待機命令に違反して2Fへ撤退していた、その中には部課長クラスもいたと報じられている。 ただ朝日の報道内容では、故吉田氏の指示があいまいだったとも受け取れ、実際に命令違反があったのかどうかはわからない。 事実は明かされねばならないし、東電と政府の隠蔽体質がまたひとつ出てきた感じではある。 だがこの問題で重要なのは責任問題ではない。事実を明らかにするこ...

  • 蟹工船

     どなたか、一年以上前に書いた「蟹工船」にきょう拍手を下さった方、ありがとうございます。たいへん励まされます。...

  • 祭りの終わりと、一回性について

     祭りが終わった。人々は生活に帰っていく。 祭りというと酒井啓子の言葉を思い出す。エジプトの革命の時、酒井啓子が「これは祭りだ」と言ったのだ。(いまそのときの言葉を拾おうと調べていて、あれからすでに3年も経っているのにびっくりした。ついこのあいだのことに思えるのに)。この言葉をぼくは直接読んだのではなく、朝日新聞で東浩紀が引用していたのを読んだのだった。 そして連想はどうしても宮本研につながってい...

  • 雨の日の雑感

     雨に降り籠められた五月。それがいっそ清々しい時もあるのだが、今日はなんだか鬱陶しい。やる気が出てこない。 といっても、晴れたら晴れたで、こんな日に書けるか、と思ってしまうに決まっている。どうやら、サボる口実を探している。 心が動かないときは身体を動かせ、と誰かの言葉に倣って、晴れの日は普段放りっぱなしの庭仕事に精を出すのだが、今日はそれもならない。 原稿を目にするのを恐れているらしい。なんて下手...

  • 美味しんぼ

    「美味しんぼ」が槍玉に挙がっている。かつて「浪人」と名乗る人がこのブログにコメントを寄せてきた「フィクションで何を書き、何は書かないか」という問題に通じてくるのかもしれない。フィクションという形で(真偽が保証できない形で)、書くべきではないという主張だ。一方で表現の自由の問題があり、「美味しんぼ」を読んでいないので、何とも言えない。 ぼくとしてはそれよりも、書かれているらしいことの真偽そのものが気...

  • 大道芸

     さあ、いよいよ福山ばら祭大道芸です。17,18の土日、福山駅から中央公園に至る元町商店街のそこらじゅうで70人の大道芸人が得意の芸を繰り広げます。一見の価値ある芸が多い。見学無料。ただし、感動したらいくらか出しましょう。道々に大勢いるからそのつど千円札を出していたら財布がからになります。小銭を用意しておきましょう。 17日12時から、元町ステージで予選、16組。18日16時から、中央公園で決勝、6組。いずれも無...

  • 推敲

     だいぶサボったが、推理小説を再開した。たぶんまた止まるだろうが。 小説を書く人なら誰しもそうだと思うが、勢いに乗って書きなぐっているときが一番楽しい。傑作ができたと思い込む。しばらくして読み直してみると全然よくない。それから推敲に取り掛かるが、これが徒労とも思える苦行だ。 円城塔が受賞作の中で書いていたが、一箇所直すと全体とのバランスがおかしくなる。一箇所のために最初から読み直してみなければなら...

  • すずめ

     せめて二十歳にならないうちなら、たとえば、雀のことだって書けたのだ。 ときたま、父は空気銃を使って職場の雀を撃った。彼は、県立の工業試験場でその地域特産の絣のデザインを画いており、そこには付属の機織り工場があって、女工さんたちがいた。昔風の屋根で軒下に巣を作りやすく、まわりはまだ田園地帯だから、雀も多かった。 持ち帰った雀は、羽根をむしられて醤油をまぶしカラ揚げにされた。その香ばしさが記憶に残っ...

  • 佳作 長谷川美智子「リバティーに愛をこめて」

     これは力のこもった読み応えのある作品である。 去年の佳作二作品はつまらなかったが、今年はよい作品がそろった。これが入選してもおかしくなかった。 作者紹介を見ると、文学会に所属しているのは石垣さんだけで、あとの二人は会外からの応募のようだ。ろくな賞金の出ない新人賞だが、会外からもこれだけ注目され、すぐれた作品が集まった。いろんな意味で文学会が拡がる可能性を示したといえよう。「ふくやま文学」を見ても...

  • 新人賞佳作 石垣あきら「望月所長へのメール」

     この作品もなかなか良かった。ヘルパーが金を盗ったか盗らなかったかをめぐってミステリータッチで物語が進んでいく。関係者の会話を主体として真相を最後まで読者に伏せて進める手法はミステリーのものである。 作者は上手に伏線を張っていく。この伏線があるので、最後の意外な結末が十分納得できるものになっている。 解決がメールという形で一気に語られるところを安易に感じないでもないが、美紀の性格ではこういうことを...

  • 民主文学新人賞受賞作品 竹内七奈「せつなげな手」

     奇妙な小説である。 聞き慣れない漢字熟語がかなり場違いな感じで方々に顔を出す。古びた言い回し、大げさな表現。 その上に、まるで思いつくままに書いたかのように、脈絡なく無関係なことがらが挿入され、しかもそこを本文と同じ比重で書く。 支離滅裂という感じで進んでいくが、それがじつは主人公の精神状態ときれいに重なるようにも思える。 しかも読み終わってみると書き出しと末尾がぴったり符合し、全体がひとつにま...

  • 「民主文学」5月号

     ほとんど読み終えたところでゴールデンウイークに突入してしまい、孫たちと遊びまくって読後の印象がぼやけてしまった。不十分なものになるが一応書く。他の人が感想を書き込んでくれたら、それも合わせて補ってもらうということにしたいのだが(たぶん誰も書いてくれない)。 掲載5作品のうち経歴の載っているもの(つまり新人)の二人が印象強かった。どちらも若い。「民主文学」の今後を期待させる。 松本たき子「アラサー女...

  • 小林昭から、いろいろ

     セキュリティが不安で昨日は開けなかったが、対策プログラムが自動更新されたようである。 いま「民主文学」5月号を読んでいる。なかなか面白い作品がある。全部読んでから感想を書く。 何人かが小説論を書いている。すべて読んだが、やはり小林昭がぼくの問題意識に一番フィットする。もっとも小林昭の言うことはいつも一緒だ。批評精神がほしいということ。人間を書くこと、いかに生きるか、いかに選択するか、その実存を書...

  • 「民主文学」4月号

     今年は「民主文学」がなかなか読めず、そろそろ6月号が来るころなのに、今日やっと4月号を読んだ。小説4篇、それぞれに関心を持たされた。 風見梢太郎「夜更けの訪問者」 ミステリー仕立ての表題で、作品の形式はそれにふさわしく作られている。ただし、内容は「海洋投棄」の続きで、原発ものである。「海洋投棄」評を書いた時、重い事実問題をフィクションという形で(真偽不分明で)書いてよいのかというコメントを「浪人...

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