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まがねとおる

Author:まがねとおる
無名人
新潟の同姓同名はまったくの他人
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カテゴリ:雑文のエントリー一覧

  • 「異邦人論」あとの祭り

     書いたものが本になってから読み直すと、だいたい不満がいっぱい出てくる。本にする前に気づけばよいのだが、なかなかそうはいかない。「異邦人論」を編集者に送って、校正の段階だが、早くも不満が出てきた。でも、あとの祭りだ。手を入れるとなると、大幅に書き直すことになり、校正どころじゃなくなる。 この小説は、要するに読者がムルソーに共感できるかどうかがポイントだ、ということに今更気づいたのだ。ムルソーに共感...

  • 「異邦人論」完了

    「異邦人論」完了。樹宴スタイルで70枚、35ページ、400字詰めに直すと、90枚を超えた。もっと整理できるのだろうが、本音では書きたいことはまだまだある。でも個人的な思い入れで書きすぎると、論がストーリーを失い、人が読むに堪えないものになる。10年くらい経って読みなおせば、不要な部分がいっぱい目に付くだろうが、これが今の自分である。...

  • 「異邦人」132刷――売れているじゃないか

    「異邦人」が家に何冊もあると思っていたので、正月に来た娘に比較的新しい一冊を押し付けた。もう一人の娘が、むかし読んで、「ペスト」はよかったけど「異邦人」は感動がなかったと言ったので、、読んでないほうの娘の感想を知りたいと思ったのだ。今とてつもなく忙しい年代らしいので、いつ読めるかはわからないが。 そのあと66年版を引用に使っていたが、字が小さいうえに黄ばんでいて読みにくい。もっと新しいのをと思って探...

  • 「異邦人論」にもらったコメントに

     瀬崎さん、ありがとう。 カミュが時代遅れになったわけではないと教えてもらって、とても救われた気持ちです。あまりの落差なので、ぼくはもう引退すべきときなのかとさえ思っていたのです。でも、たぶん、たまたま、今回「異邦人」を読んでもらった人々とのあいだで文学的感性が合わなかったということなのでしょうね。ただ、ほかの人にもあたってみて、「ペスト」は感動したが、「異邦人」には感動がなかったという回答もあり...

  • 「異邦人論」の日々

    「異邦人論」にてこずっている。考えてみれば、ぼくが評論らしきものを書いたのは「浜野博論」が最初で最後だった。40年前の話だ。当時から「異邦人論」はたくさんあった。たくさん読んだが、みな忘れた。40年経っていまではうなるほどあるだろう。そこへ付け足してみても意味がないのかもしれないが、(それにフランス語を知らずに日本語訳でやるのだし、ほかの人の論を読まずにやるのだし)、学問的に意味がないのはわかっている...

  • 「異邦人」論の計画

    「異邦人」論を書き始めた。もう正月だから、書きあがるのは来年になるだろう。40数年前、30歳前後に一度、書こうとして資料を収集した。「異邦人」には一言で説明しつくせないところがあり、その部分に迫ってみたかった。「シジフォスの神話」は「異邦人」と同時に読んでいた。「ペスト」もじきに読んだ。「裏と表」もたぶん読んでいた。このとき新たに読んだのは、カミュの10代からの日記(上下2巻)と、カミュが「異邦人」を書...

  • 図、フィクション、言葉

     こういう考えが頭に浮かびました。あなた方工学系の人たちが図を示してイメージを与えようとするのは、私達がフィクションを創ってイメージを受けとってもらおうとするのと、同じことなのではないかと。言葉というものはどこまでいっても不完全なもので、すでに語られてきたこと以上のことを語ることはできない。そういうことについての言葉はまだ存在しないからです。だって言葉というものは、語られることで生まれてきたのだか...

  • 実存は本質に先立つ

     朝日で中村文則の連載小説「カード師」を読んでいる。つくづく連載小説というのは読むのも書くのもたいへんだと思う。いま新聞の活字が大きくなったので、連載小説は一日分が882文字しかない。原稿用紙2枚分だ。その分量で毎日読者を納得させながら、日と日とがつながるように書かねばならない。いまのところこの作者はうまくやっている。だから読むのはたいへんじゃないが、書くのはたいへんだろう。 読むのがたいへんなのは...

  • アルジェリア略史と異邦人

     アルジェリアを含むマグレブに、もともと住んでいたのはベルベル人である。ただし、これはギリシャ人からの呼称で、わけのわからない言葉をしゃべる連中という意味だそうだ。古代の遺跡が発掘されている。 最初に征服したのはジュリアス・シーザーで、ローマ帝国の版図にとりこまれた。やがてキリスト教がローマの国教となると、ここにも入ってくる。キリスト教哲学の父と謳われるアウグスティヌスはアルジェリアの出身である。...

  • マタイとルカ

     高原さんのコメントを公開しました。コメント欄でクリックしてください。多少わかりにくいかもしれませんが、以下のような内容です。「失われた夜のために」の第6章、主人公とキリスト教の女との対話のなかでふれたマタイ第5章、「心の貧しいものは幸いである(Blessed are the poor in spirit)」の解釈について。1、女の解釈が正しく、今回、石崎が提出した新たな解釈は、それを単に敷衍したに過ぎない。2、ルカ第6章20節...

  • 出生地

     両親に関する書類を調べていてもうひとつ判明したのは、我々姉弟3人の出生地である。それがすべてばらばらだ。 姉は左京区下鴨貴船町、ぼくは左京区一乗寺松田町、弟は上京区紫竹桃ノ本町。 ばらばらだが、すべて京都市内である。 両親の結婚は1941年12月17日で、真珠湾攻撃の直後である。半年後には軍隊に招集されている。さいわい内地勤務だったが、いつ習志野に赴いたのかは不明だ。少なくともこの時点で足利生活は終わっ...

  • 両親の履歴

     必要があって、両親の履歴を調べていて、いろんなことが分かった。何となく知っていたこともあれば、今回初めて知ったこともあった。他人には関係のないことだが、備忘録として記す。 父の本籍はもともと富山である。富山県富山市稲荷となっている。ぼくは富山に一度も行ったことがないので、それがどのへんなのかさっぱりわからない。とりあえず、石崎の祖先の地なのだろう。 生まれたのは、岐阜県吉城郡船津町鹿間、それもど...

  • MATTHEW CHAPTER 5

    NOW when he saw the crowds, he went up on a mountainside and sat down. His disciples came to him, 2 and he began to teach them, saying:3 "Blessed are the poor in spirit, for theirs is the kingdom of heaven.4 Blessed are those who mourn, for they will be comforted.5 Blessed are the meek, for they will inherit the earth.6 Blessed are those who hunger and thirst for righteousness, for they will be fi...

  • 京都旅行(1)

     あっという間に10月も終わりに近付き、土、日が中国地区集会。その前に明日は町内会の残仕事。なので、中国地区の準備もあまりできなかった。顔を合わせるだけでも楽しみなので、それでよしとしよう。 京都の記憶がどんどん遠のいていきそうなので、少しずつ書く。 初日のことはエッセイに書いた。そもそも、ぼくらの旅行の計画はすべて妻が立てて、ぼくはそれに乗るだけ、いつもそうなので、妻は最初から怒っている。 京都10...

  • 京都旅行(2)

     京都の街は碁盤目状である。X軸とY軸との交点を求めれば位置が分かる仕組みだ。すべての通りに名前がある。通りに名前を付けるという点では、ヨーロッパの都市とよく似ている。異なるのはヨーロッパの都市が放射状であるのに対して、京都は碁盤目でいっそうわかりやすいというところだ。 京都駅からまっすぐ北に向かうのは烏丸通である。大きな通りだけを言うと、烏丸の西が堀川、大宮、千本、西大路となっている。烏丸に東本...

  • 京都旅行(3)

     きょうの朝日新聞で、西寺跡の発掘が報じられている。もともと羅生門の東にあったのが東寺、西にあったのが西寺だが、西寺は早くに焼失してそのままになった。東寺は弘法大師の寺として残った。それはいいのだが、朱雀大路の地図が掲載されている。見ると山陰本線と重なっている。千本通が朱雀大路と思っていたが違ったかな、と一瞬思った。だがたいして違わなかった。山陰本線と千本通は近接して走っている。二条駅があるのも千...

  • 京都旅行(4)

     旅行記も4回目になるのに、初日の出町枡形商店街から話がひとつも前に進んでいない。どうも人に読ませるというよりも、自分自身の備忘録のような、あるいは記憶の確認というような、そんな感じで書いている。たぶん、こんな調子でどこまでも続いていく。でも、「ふくやま文学」の締め切りまで3週間を切ったし、そのうえ町内行事も目白押しで、また中断するかもしれない。 さて、枡形商店街から外に出て、ここまで来た以上、次...

  • 京都旅行(5)

     貧しい年金生活者のぼくらが10日間も旅行できたのは、やさしい子供たちのおかげなのだ。三人の子供たちと、そのそれぞれのパートナーが、行っといでと言ってポンと封筒をくれた。開けてびっくり、一万円札が十枚も入っていた。 どの家族も裕福ではない。それぞれの子供たちを抱えて、いまいちばん大変な時期を一生懸命生きている。そこから出してくれた金だ。感謝感激なのだ。 というわけで、やっと二日目である。 二日目なの...

  • 京都旅行(6)

     二日目、伏見と宇治から京都駅まで帰ってきた。その日は朝一度バスに乗っただけだったので、堀川通をまっすぐ宿に帰れば2回しか乗らないことになって、600円の一日券を損する。3回乗らないと元が取れない。というみみっちい考えがあって、それで京都駅から河原町通りを行くバスに乗ったのだと思う。あるいは別の日だったかもしれない。二日目のことなのだが、早くも記憶があいまいだ。 K仏具店に行きたいと妻が言う。英文科...

  • 京都旅行(7)

     先日の朝日に、京都市バスの一日乗車券のことが載っていた。これが値上げしたのが最近のことだったのだそうだ。かわりに地下鉄も乗れる共通の一日券を値下げした。というのはバスが観光客で混雑して、市民の足ではなくなっている。という苦情が来て、観光客をできるだけ地下鉄のほうに誘導しようということらしい。 一日乗車券は市バスのほかに、京都バス、京阪バスでも使える。京都駅で、600円で、要るだけ買っておく。その日...

  • 京都旅行(8)

     4日目。下長者町にはすでに3泊したので、今日は草津に行く日である。でも、チェックインは夕方だし、草津に行っても何もないということで、それまで京都で過ごすことにする。チェックアウトして、荷物は預けた。北野天神へ行ってみようということで話が決まった。 北野天神は何度か行っている。ただ気になることが新たにあった。「失われた夜のために」のモデルとしたのは鷹峯のアパートだった。そこは北大路西大路から坂を延...

  • 京都旅行(9)

     われわれの住んでいるのは広島県と岡山県との県境である。最寄りの山陽本線駅は大門駅という。その上りの一駅目が岡山県の笠岡駅で、一方、下りの福山駅との間にはもう一駅ある。しかも大門駅から我家までには一山越えねばならない。これがなまなかの山ではない。急峻な山である。その頂上まで登って今度は峠を降りていく。我々は盆地に住んでいる。そんなところだから自転車はたとえ電動でも使えない。バスは、途中まで歩けばあ...

  • 京都旅行(10)

     三人の子供のなかで一番口の悪い二番目の子が、ぼくらの旅立つとき、自分自身の新婚旅行のときに流行っていた成田離婚にひっかけて、「京都離婚にならないように行っといで」と言った。最近あまり聞かない言葉で、なんだか懐かしい感じがする。 けんかはしない。妻が一方的に怒って、ぼくは「はい、はい」と言っておとなしくしているので、けんかにならない。ただし、京都は懐かしい思い出だけではない。切れば血の出るようなこ...

  • 京都旅行(11)

     20日に福山を出て、25日だから6日目である。折り返し点を過ぎた。草津の二日目、京都へ向かう。今日は鞍馬、貴船と決めていた。 むかしうろついていたのは、市電のある市街地だけだから、こんどの旅はむかし足を延ばさなかった郊外が主になる。銀閣寺、哲学の小径周辺はさんざん歩いている。嵯峨野は市電こそないが、嵐電で何度も行った。嵯峨野の主なところは二回ずつほど行ったような気がする。保津狭のトロッコ電車は何度目...

  • 京都旅行(12)

     9月26日、7日目である。と書いて、そうか、あれは9月のことだったのだと改めて驚いている。10月がどこかへ行ってしまった。もう11月である。こういう月日の経つ速さに、そのつど驚いている。きょう出した手紙に、10月の最後の10日間の京都旅行と書いてしまった。そのくらいの感覚しかない。 岩倉だ。 京都駅から地下鉄に乗る。今回の旅行で初めて乗る。前回来たときには京都駅―北大路間しかなかった。東西線は二条駅―蹴上間...

  • 京都旅行(13)

     9月27日。8日目。大原である。 ここはじつは一度だけ来たことがある。50年前だ。父が福山から出てきて、大原で同窓会をやるので、おまえも来いと言われて行った。どうやって行ったか記憶にないが、大原へ叡電は行ってないし、バスで行くしかないからそうしたのだろう。川べりの座敷で、父の同窓生たちに紹介されて飲み食いした記憶はある。 草津の宿をいったん引き払う。大きな荷物を持って快速電車に乗り、京都駅に来た。荷...

  • 京都旅行(14)

     トップで並んだので、一番後ろの席をキープした。待っている間にだんだん乗ってきて、ほぼ満席になった。そのままノンストップで行くのなら、荷物はどこにでも置けるだろうが、途中の停留所で乗り降りがあるのだ。最後尾に乗って正解だった。荷物を妻がなんとか足のあいだに収めた。大きな荷物の客はわれわれ以外に見当たらない。あらかじめ送ってあるのだろう。 朝、宿を出る前に電話して、バス停までの迎えを頼んだ。忙しいと...

  • 京都旅行(15)

     9月29日。10日目。朝食のあと、荷物があるので、バスステーションまで車で送ってもらう。一日乗車券はないから、たぶんICOCAで帰ってきた。行きと同様、高野川を下って、出町柳から川端通を下る。四条で曲がって烏丸通を帰ってきた。 この川端通を通るとき、日新時代の、組合大会の思い出が、頭をよぎった。この通りの荒神口近辺に、教育文化センターがあり、そこで組合大会をやったのだ。 組合大会は代議員が集ってやる。労...

  • 清水比庵と「心の貧しい者」

     高梁の社会福祉センターで、清水比庵という明治生まれの歌人についての話を聴いた。1966年に84歳で召人を務めているから、それなりに評価のある歌人なのだろうが、名前を聞くのは初めてだ。短歌のほかに、書も画も達者で、絵を描いて短歌を添える。絵手紙を始めた最初の人で、むしろ、そのほうで名前がとおっているようだ。 その人の孫が東京から来てしゃべった。孫と言ってもすでに87歳だ。日本石油(たしか、そう聞いた)の常...

  • 若紫 2

     きょうの朝日に、全面使って若紫の記事が出たが、先日の研究者の記事とかなり違う。先日の記事では、大島本は俊成本からの直接の写本で、定家本ではないということだったが、今回の記事(たぶん記者が書いている)では、大島本も定家本の写本であると書いている。そういうことなら話はまったく違ってくる。今後、真相が明らかになることを望みたい。...

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